第一章 雨の日の出会い

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 家の近くのスーパーでタクシーを降りた。夕食と明日の朝食と弁当の食材を買わないとならない。独り暮らしだから贅沢はできない。自炊は当然だった。  毎日が少しずつ涼しくなってきた。  朝夕は夏が過ぎたと感じさせる。秋が来ていると分かる。かすみはカゴを持ちながら、それぞれの売り場を一回りした。  大根と豚肉の炒め煮……暑い時はあまり作りたくないメニューにした。一晩寝かせれば味が()みて美味しくなる。弁当用にマリネの野菜も買った。明日の朝食にも使えそう。  小さなエコバッグに買った品物を入れて、かすみはマンションに向かった。
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