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次の朝、天気予報のとおり雨がやんでいるのが分かった。窓からは、名残の雨が朝日に輝いている。
かすみは、直弥の胸の中で目覚めた。温かい身体に笑みが浮かんだ。直弥は生きている。心臓の鼓動が規則正しく聞こえる。
何度も抱かれた身体は、心地良い倦怠感に包まれていた。
かすみが動いた刺激で直弥が目を覚まして、腕の中に彼女を包み込んできた。
二人は、相手をよく知らないで身体を重ねた。
かすみは少し赤くなった。今までは、きちんと交際を始めて相手をよく知ってから、そういう行為に至っていた。でも、昨夜は今までの行動を取っていなかった。
絶望に染まった直弥を見て、かすみは、なんのためらいもなく彼に抱かれた。抱いたのかもしれない。二人の身体は深く繋がり絡み合った。相手との境界が消えてしまったかのように……
軽い微睡に入ったかすみだったけれど、直弥の身体が硬直したのが分かって、驚いたように顔を向けた。
「どうしたの?」
不思議そうに訊くと、直弥は罪悪感の滲んだ表情でかすみを見た。
「避妊を……」
「ああ。いいの、そんなこと」
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