僕たちのお返し

3/16
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
 早織は、パンツの事を聞き出す時に、大介の事が好きだと告白している。大介も早織の事が好きだと言った。だから、二人は佳奈から気持ちを確認して、拓也と佳奈をくっつけようとしていた。  見事成功した・・・?  大人になった4人は、同じ組み合わせで、同じ日に同じ場所で結婚式をあげる事になるのだが、まだ4人は知らない。 「そっそうだな。俺が金賞を取れたのも、神社のおかげだからな!お返しは必要だな!」  耳まで赤くして、拓也は佳奈からの告白をスルーするつもりで居る。 「たっくん!」「拓也!」  早織と大介は、佳奈の横に立って、拓也を睨む。  涙目になっている佳奈を慰めているようだ。 「うぅぅ」 「拓也。男だろう!」「たっくん。情けない。佳奈。拓也じゃなくて、克己にする?」 「おぃ!早織!大介も。そうだよ。俺は、佳奈が好きだ!佳奈の事が大好きだ!佳奈!俺を好きになってくれるか?」 「うん」  早織と大介の間に居た佳奈は、拓也の告白を受けて、拓也の腕に走って抱きついた。  小さく膨らみ始めている部分を拓也の腕に押し付けるように抱きしめる。 (キュォーン)  神社の方から鳴き声が聞こえたように感じた4人は神社の方を見つめるが、動物が居る気配はない。  そのまま、4人はお返しをするために長い急な階段を登るのだ。 (私が大ちゃんと一緒に居たいって願ったのを聞き入れてくれたの?)     
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!