小梅

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小梅

 2019年2月8日、熱海市で雲月梅子は8歳の少年を強姦し殺害する。 同年2月13日深夜、泥酔して梅子に絡んできた45歳の機械工を刺殺する。刺し傷は頭部を含め20箇所に及んだ。獣性を満たされたせいか、以後は誰も襲わなかったが、行きずりの男との荒々しいセックスに没頭していた。  やがて、セックスでは満たされなくなり、半年後の8月に凶行を再開。8月21日には別々の場所で3人を刺し、23日には5歳と14歳の兄弟を殺害。翌24日にもある男性を襲撃し強姦した。気丈な彼は「あんたと寝るぐらいなら死んだ方がマシよ!ブス!」と喰ってかかり、喜んだ梅子は「じゃあ死ね」と数十回もナイフを振り下ろした。  彼は奇跡的に一命を取り留め、警察に梅子の人相を話しているが、不正確だったためか逮捕には至らなかった。同年9月には1件の強姦と殺人を、10月には2人の男性をハンマーで襲っている。  この時点で熱海市は完全なパニック状態と化していた。梅子は食堂で働く夫を毎晩のように迎えに行き、「私が迎えに来るまではここにいなさい」と注意している。  同年11月7日、5歳の少年を殺害。当時購読していた新聞の編集部に彼を埋めた場所の地図を送りつけたりもしている。犠牲者と方法が様々あることから、警察は2人以上の犯人がいるのではないかと仮定した。また90万以上もの人々が捜査線上に浮上した。  2019年11月の殺人が梅子の最後のそれとなる。とは言うものの2020年2月から3月にかけても多くの人がハンマーで襲われている。 2020年5月のある日、梅子は熱海駅構内で、不良青年に絡まれていた少年に声をかけて助け出すと、自宅でお茶を飲まないかと誘いしばらく歓談した後、宿泊先のホテルへ送る途中の車の中で少年を強姦したが、この時梅子は「私の家を覚えているか?」と問い、少年が覚えていないと返答したところ彼を生かしたまま解放し立ち去った。  故郷へ帰った少年は友人に一連の出来事を綴ったLINEを送ったが、ネットウィルスにより送信できなかった。    6月、逃亡先の神津島で海老原って奴にキャンディに入らないか?と、誘われた。  海老原はまだ20代だった。  安定がほしかった。キャンディでは30万が入るらしい。仕事内容は老人介護施設の営業らしい。 「よし、今日から君は小梅だ」ってニックネームをつけられた。 「肝心の施設はどこにあるの?」って訪ねると、「静岡市に建設予定だ」と説明され乳房を鷲掴みにされた。
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