二、俺の話を、俺の話を、俺の話を聞けええええい(イエイ

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「はい?」 「辛い記憶を、思い出そうとしてくれたんだな。今日は赤飯だ。朝は俺が赤飯を焚こう。今から炊けば八時にはできる!」 「八時十分からホームルームだから遅刻です」  慌ててベットから飛び上がるのに、一慶さんは小さな体、全身を使ってふるふると首を振る。 「今日の奇跡に、遅刻なんてかまわない!」 「ちょ、一慶さんっ」 「何をしている!」 私たちがベットで押し問答していたら、ブレスレットの音を聞きつけ駆け付けた仲人さんが悲鳴を上げた。 昨日、私を迎えに来てくれた人ではなく、ボディガードのようながっしりとした体つきの熊みたいな男の人だ。 「あの、すいません、私」 夢に驚いてしまって――と言おうとしたら、仲人さんは私ではなく一慶さんを羽交い絞めにした。 「な、死んじゃう! 熊が乗っかたらハムスター、死んじゃいます!」 「ハムスターに見えるかもしれんが、こいつは今、君を襲った大男だ。現行犯だ」 「襲われていません!」 「じゃあどうして、この男は全裸なんだ!?」 え? 全裸? 羽交い絞めにされたあと、床に押さえつけられた一慶さんは確かにいつも通りハムスターに見えるから服は着ていない。 いつも全裸ですよ、と言うべきか。 「誤解だ。彼女の悲鳴を聞き、風呂場から飛び出したんだ」 「え、一慶さん、本当に今、全裸なの?」 「まあ、俺の引き締まった尻は流伽だけのものだ」
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