二、俺の話を、俺の話を、俺の話を聞けええええい(イエイ

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「俺じゃあ不満なのか」 ぷんぷん怒る可愛い一河に謝りつつ、「昼休み終わるわよ」と水咲が言うのでお赤飯を掻き込んだ。 それ以外は、一慶さんの手作りで甘い卵焼きもチキン南蛮も細い玉ねぎが甘いミートスパゲッティも天才的なおいしさ。 一慶さんは良いお嫁さんになりそうだった。 お弁当を食べ終えてクラスに戻ると、婚約指輪をはめていたり結婚指輪をしていたり、それが当たり前の今の世界に少しだけ違和感を感じた。 少女漫画みたいに、このクラスの異性が全て恋愛対象ではない。 このクラスの異性が全て結婚対象。 恋愛と結婚、同じ漢字二文字なのにこれほどときめき要素がなくなってしまうのはいかがなものなのだろうか。 妊娠しても産休はもちろん、休学しなくても家庭教師がつけば留年もしなくてすむ。 この世界のシステムは、恋愛をするよりやはり人口増加促進システムだ。 少女漫画とは全くの異世界なんだ。
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