友達

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花子の家はどちらかと言うと貧乏と言ったほうがいいかもしれない。 親は共働きで、祖母が家にいた。 家はハルミの家と違い、トタンで囲われていて その色も黒で、まるでカラスだった。 母親はスーパー勤め。父親は建設業。ハルミとは全然違っていた。 学校から帰ると花子を待つのはキノという祖母だけだった。キノは行儀作法に非常に厳しく花子は苦手だった。 だから、家に帰ると友達の家に出かけるというのが花子の日課だった。 キノは今は貧乏だけど、本当は ここの辺りじゃ一番の商家だったといつも話している。だから、あなたも華やぐように花子と名付けたと。 そんな事を言われても、花子には一番の商家という実感なんてなかった。それでも両親が頑張って働いてくれているから明るく元気にしてなきゃと小学生ながらに思っていた。
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