彼との共鳴 ~美優3~

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大学院修士課程を卒業し、臨床心理士の資格をとったわたしは、スクールカウンセラーとして、公立の小学校と中学校に出入りした。 小説家としての力量を買われてスクールカウンセラーとして起用して貰えたけれど、いじめ問題などの心のケアは難しく、辛い話を聞いて同調し、塞ぎ込む、わたしの心の弱さに嘆いた。 週に2回、火曜日と水曜日のみの仕事だから、それ以外は小説執筆と楽曲作りに明け暮れた。 そんなわたしに、東映さんから、突然、こんな依頼が来た。 『【君が奏でる世界】の主題歌ですが、加瀬和馬にオファーしたところ快く引き受けてくれて、そして、彼から、古跡美羽とのデュエットの依頼が来ています。どうされますか?加瀬和馬が曲を提供し、作詞は古跡美羽で、レコーディングは個々で行い合わせる事になってます。東映としては引き受けて下さるとありがたいです』 もちろん、即、オッケーしたわたし。 和馬とデュエット曲を作る。 アメリカと日本で会えないけれど、デュエット曲で共鳴できる。 嬉しかった。
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