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和真くんとのデュエットに関するやりとりは所属事務所が請負、わたしは、彼が手がけた曲を渡され、歌詞をつけ、所属事務所に渡し、和真くんからのパートの提案が所属事務所に返ってくるのを待つ。
彼が手がけた曲のメロディは素晴らしいもので、わたしが手がけた【君の奏でる世界】にマッチした曲を作り上げてくれた事に感動した。
その曲に、わたしは歌詞をつける。
彼への恋文を書くように、ちょっと照れ臭いけど、甘い歌詞を描いた。
中高一貫校時代に、和真くんが作曲した曲にわたしが歌詞をつけてた事を思い出す。
『男が愛とか友情とか、そんな類の歌詞をつけるなんて、気持ち悪い』
そう言って、わたしに歌詞を描かせてくれた。
和真くんが側にいてくれた日々を思い出し、孤独はなれてるのに、寂しくなり、涙を零した。
いつになったら、和真くんの隣に帰れるんだろう…。
和真くんが大学院博士課程を卒業するのは2年半後。
その時、わたしは彼の横に居させて貰えるのかな…。
和真くんと別れてから5年半経った。
また、元の2人に戻れるか、不安に感じてた。
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