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彼女の想いに応える ~和真3~
美優が手がけた小説の東映映画の主題歌を歌うアーティストに選ばれた俺。
ダメ元で音楽プロダクションに美優とのデュエットを提案したら、すぐにオッケーが出て、曲を作り、音楽プロダクションに送る。
直接、美優とやり取りがしたいがそういうわけにはいかないらしい。
美優がその曲に、歌詞をつけ、送られてきた。
恋愛小説家として、俺しか男を知らないと思いたい美優からの熱いラブを感じる歌詞に戸惑いつつ、パートをふりわける。
美優との共鳴をしたかった。
サビ部分の追いかけパートなど、俺は、美優が吹き込んだ曲に、全力で応えるように歌を吹き込んだ。
まだ、世には出ない、俺の手がけたメロディに美優が声を吹き込んだ曲を聴いただけで、俺は、興奮した。
中高一貫校時代、恥ずかしがり屋の美優はこんな歌声を発する事は無かった。
いつも、恥ずかしそうに、俺の横に居た美優。
俺と離れてから逞しくなったなと、寂しく感じたりもした。
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