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「美優は俺と離れてから、ずっと、1人でいたの?」
思わず聞いてしまった。
「そうだよ。中高一貫校時代、和真くんがいたから友達作りとか困らなくて、大学に通い始めてどうしたら良いかわからなくて、色々、表裏のある付き合いが面倒臭くて
必要最低限しか大学の同級生とは関わらなかった。それもあって、わたしが作家でアーティストだとバレたくなくてメディアには姿を現さなかった。わたし、和真くんが居なくなってから、ずっと、1人だよ。ただ、和真くんが迎えに来てくれるのを待ってた。そのために、夢実現のために努力してきた」
いつもおどおどして弱々しくて守らないと生きていけないような美優は、俺と再会しまた一緒に歩むために努力してきた事を知り、嬉しかった。
恥ずかしそうに、小さい声で、きれいな色をしたカクテルを見ながら呟いた美優。
「お互い夢を実現させた。美優、一緒にアメリカへ行こう。そして、これからはどちらかが死ぬまで、一緒にいないか?」
俺が放った言葉を聞き、俺の方を見た美優。
嬉しそうな表情を浮かべた。
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