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「美優、大人に成長した美優を抱かせて。俺、アメリカに留学する前に、美優を抱いたきり、それ以前も以降もない」
スイートルームに入ると、和真くんがわたしを優しく抱き寄せた。
抱きしめられ、わたしが和真くんを見上げたら、優しく口づけを何度か啄ばむようにされた。
「わたしも、和真くんとしか、した事ない。わたし、和真くんと夢を叶えて、また和真くんと一緒にいたいと、ずっと、願ってた。やっと、和真くんと再会できた」
わたしが和真くんを見上げて、彼を見ながら言うと、彼は顔をあかめた。
そして、少年だった頃の面影がある笑顔を浮かべた。
それを見て、今度はわたしが照れて、下を向こうとしたら、和真くんが、わたしの口を塞ぎ、舌を絡める熱いキスを落としてきた。
6月中旬とはいえ、都内は暑く、汗ばんだ肌のまま抱かれるのが嫌で、
『シャワーを浴びさせて』
とお願いしたら、ブランデーを飲みすぎて酔っ払ってる癖に、
『スイートルームの広い大理石のお風呂にお湯を張り一緒に入ろう』
と言ってきた和真くん。
やりとりが6年前のわたし達のままな気がする。浴槽にお湯を溜めに行く和真くんの後ろ姿を見てた。
恥ずかしながら一緒にお風呂に入る。
浴槽の中で、和真くんとお湯のかけっこをして遊んだ。
中高一貫校時代を共に過ごしたからか、大人になったのに、子供っぽい事をしてしまう。
離れていた6年間が無かったように、和真くんと甘いひとときを過ごした。
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