次は俺の番… ~和真 1~

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美優は絵の才能もあった。 文章力と絵画の力は比例するのか、かなりのテクニックだ。 彼女が手がける絵は淡い色合いで優しいタッチで描かれた。 美優が自身で手がけた小説を元に。歌詞とアニメーションを作ったMVは、多くの人を惹きつけた。 アメリカでも、美優の手がけたMVと小説の素晴らしさについて、すぐに話題になった。 美羽は【古跡美羽】という芸名を名乗っていた。 美優が、俺への気持ちを込めて、付けたと気づく。 俺も美優のデビューを知ってから、今まで大学で学んだテクノロジーを駆使し、楽曲プログラムを自分で作り、それを使い、今までにない音響で作曲をした。 そして、グラッフィックもCGやデジタルアートなどを駆使し、目を引くMVを作り上げた。 美優がデビューして3ヶ月後に仕上げ、先に英語で曲を歌い、アメリカでデビューした。 アメリカで日本人が英語で歌う事はなかなか受け入れられず、でも、3曲目で大ヒットし、それは世界中で話題になった。 曲とMVに凝りすぎて、1曲を作りあげるのに3ヶ月かかり、俺の活躍が美優に届いたのは、美優がデビューしてから10ヶ月後だった。 俺も美優を真似して、【加瀬和馬】という芸名にした。
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