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……駅に電車が滑り込み、ホームに出ると、胸ポケットの中を探った。
そこには、昨日と同じ切れ端が入っていて、
『続きは、また明日。同じ場所で』
と、最初の時と似たようなことが書かれていた。
なんだよ……と、感じる。
ふと見ると、ズボンのチャックが開いたままになっていて、急いで上げ戻した。
なんで、俺が翻弄されてるんだ……今にもイかされそうだったせいで、そこは外からでもわかる程に盛り上がっていて、
カバンで前を隠したままでトイレに駆け込むと、
そこで、あの手の感触を思い出しながら抜いた。
トイレットペーパーで処理をしながら、息を吐き、
「……なんで、逃げなかったんだ……」と、呟いた。
しかも、奴の手を感じて抜くなんて……と、自分でも信じられない気持ちだけがつのった。
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