第四章 目覚めとパグとブルドッッグ

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 本当に暗くなる前に、我が家に帰らなくてはならかった。世界が闇に包まれると荒くれ者やモンスターが多く出現するのは、ゲームの世界だけの話ではない。まだまだ遊んでいたい様子のリヒトに声をかけ、リードを持ち立ち上がる。すると、遠くに二つの人影が見えた。  嫌な気配をすぐに感じることが出来るのは、私の数少ない長所と言っていいかもしれない。    赤い夕陽に照らされる二つの生き物は、私の天敵。  いわゆるいじめっ子の魔子と亜子だった。
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