第1章 春

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第1章 春

雪が溶け始め、路肩に身を寄せた残雪の隙間から春が始まる。    学年を新たにして迎える新学期特有の雰囲気は、どこかせかせかとして皆々の心を浮つかせる。男子のロッカールームへ向かうこの女子生徒、二年の水上(みなかみ)さゆりもまた、その例外ではない。しかし水上はある意味例外的に欣喜雀躍としていた。ーーーー
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