003 魔法

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「ぎゃーーー!!」  熱かった。  叫ぶ千尋と手を見つめる蒼真。 「なるほど」 「なるほどじゃねーよ!」  呆れた顔でリゼは見ている。 「他の属性も試してみて」  蒼真は風属性魔法を試し、千尋は池まで魔力球を飛ばして水属性魔法を試す。  風属性や水属性は少しイメージしづらかった為時間がかかった。  水属性魔法は水に魔力を溶け込ませるイメージで操作でき、大きなの水の玉を作って自分の目の前にフヨフヨと浮かせている。  風属性魔法は魔力球を大気の一部と見立て、回転させる事で風の玉を完成させた。  千尋の作った水玉に蒼真の風玉を当てて飛び散らせて遊んでいる。  火に比べればかなり難しかったのだが。 「ほんと、あなた達には驚かされるわ」 「なんで?」 「普通魔法をイメージするのに時間がかかるのよ。だいたいあなた達はまだ魔力に目覚めて二日目よ? イメージを魔力に乗せてそのまま発動するなんてなかなか出来ないものなのに」  イメージ力というのがやはりこの世界の人間とは違うらしい。  例えば地球では火が燃える事の仕組みくらいみんな知っている。  物体が燃えるのではなくガスが燃えているとし、魔力をガスに見立てたイメージをすればすぐに可能だった。     
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