003 魔法

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 耳鳴りが収まったら研究者達は実験の結果からあーだこーだと話し合い、数人はメモをとっている。  ファイアじゃなかったという言葉も出ていたのは気のせいだろうか。  千尋はその後同じ魔石を作って見せた。 「実験に協力してくれるね!?」  と研究者達が迫ってきたので蒼真の後ろに隠れる千尋。  蒼真は自分の魔法を試していたらしく水属性魔法を使用していた。  水を棒状にして凍らせ、自分の魔力の為か冷たさを感じてるようには見えない。  と、思ってたら放り投げた。  どうやら冷たかったらしい。  火は自分の魔力を燃やしているから熱くない。  氷は自分の魔力で冷やしたとしても、水自体は魔力そのものではない為凍らせると冷たいようだ。  氷を見た研究者達はまた驚愕した。  これまでこの世界で氷の魔法を使う者がいなかったためだ。  氷の魔石や魔術、魔導はあるものの、魔法で使う人間は存在しなかった。  研究者達は千尋と蒼真を囲み、研究に協力して欲しいと頼み込む。  魔法である以上一定の力を持つ。  個人で生み出したものであるならば断る事も可能なのだが、ここで世話になっているお返しができると承諾した。
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