告白

2/6
前へ
/9ページ
次へ
 人は何故優しいままでいられないのでしょうか。 私にも知らず知らず傷を、誰かの傷をえぐり塩をなぶったかもしれない。 誰かの噂話に闇が見え隠れしても、耳を塞ぎ後ろ姿に隠れるしかなかったと、あの時思う気持ちの低さ。 だから今でも脱け出せずにいる私・・・ 唇から漏れる声色は反吐が湧き出る頭痛の音符。 一緒にしないでと言えるのその口は、言えるはずもなく私はいつも黙る。 どうにかなる、いやどうにもならない。 目を耳をそらしたままの今の私は、足がすくむばかりで行き場がない。 朝、目覚ましの音で目覚めた私は、喉がカラカラで先ずは水をコップ一杯、ゆっくりと飲みほす。 TVから流れる画は、椅子に寄っ掛かり、変わる画面を眺め頭をシャンとさせるのにはいい。 朝のニュースは、目にするのも嫌な耳ざわりな言葉もあり、唇を噛みしめる。 私には涙する涙はあるのだろう、可哀想と思いながら泣く、泣くのは楽になりたいからなのか。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加