告白

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 引きこもりと言う自分だけの空間に、安らぎを求めるほど病んではなかった。 ただ何も考えず、身体も使わず朝日も夕日も、窓ごしに感じ日々がすぎてしまう。 陽がおち、窓越しに見る黒地に光る月と星を辛うじて観れる心の余裕だけは持ちあわせている。 身体に手足が付いているのか、手や足が身体を支えているのか、どうでもいい事を頭の端におきながら作る笑みは、人混みの中で立つには役にたつだろうと、自分自身に言い聞かせながら手足をブラブラさせながら過ごした。 また今日が始まる。    ・・・・・・・・・・・・・・・・ 白い箱に詰められたお菓子達はいつも綺麗に並べられて、はみ出す事など忘れたお人形。 包み紙からポロポロと、落ちてゆくはねられたお菓子は、床に転がる不良品。 箱にはいったままがいいのか?・・・ それすら考える時間(とき)がないほど時間割に縛られる。 お菓子達が、箱に詰められガラスごしに、覗かれ観られる中にはみ出し者が混じる。 不良品も外が変われば美味になれると決められたままにまた箱に詰める。 いい悪いと決められる箱の中で、作られる私達は声をあげるの!?・・・ あげる前につぶれた不良品に何故かなってしまう。
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