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福沢
熊の内縁の妻、福沢春絵は、村の顔役穂北博太郎の弟、穂北博次郎と密通していたが、やがて熊の知る所となる。激怒した熊は別れ話を切り出したが、春絵の母、月美が「お前と春絵が一緒になる時に自分に毎月仕送りをする約束だったのに、全然仕送りを貰っていない。別れるなら払わなかった分を全部払ってから別れろ」と熊をなじった。
仕方なく熊は金を払うことにしたが、定職を持たない博打打ちの熊には金が無く、金策に奔走した。
そのうち、かつて金回りが良かった折に穂北弟に金を貸していたことを思い出し、金の返済を求めたが、穂北弟は記憶に無いと言い張った挙句、子分に命じて熊に殴る蹴るの暴行を加えた。穂北一家に女を盗られた挙句、借金まで踏み倒されて半殺しにされた熊は、舎弟の谷に焚きつけられて仕返しを決める。
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