Case.1 特殊作戦群A分遣隊

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「たしかにそうですね少尉」  バーバラはトレーガ―特技兵の外骨格のストラップがちゃんとしまっているかを確認しながら、低い声で苦々しく答えた。俺の話に思うところがあったようだ。 「とにかく笑いのおかげで場は和み、活発な議論がはじまる。やがて一社が言う。 ”よし良い事を思いついた。スーガでやろう。あそこは他の国々に比べ街の外観もシンプルなうえ、フラットな地形で、厄介な政府軍もいない、その反面都合のいい反政府勢力がいる。” よさそうな話なので合意が形成される。新たな地域紛争。各社が三、四年──うまくいけば十年は食える案件。それがここ、我々が立つスーガの金持ちの屋敷で起きてる状況だ」  ちょうど最後の確認箇所にきた。外骨格のフットプレートにジーナの左足を固定したストラップを、地面に膝をついて調べるバーバラ。問題なさそうなので腿のフレームを叩いて俺に言った。 「どうでしょう少尉」  バーバラがガイダンスの通りの装備確認を行い、異常がないかを調べた。 「うん、合格だ」     
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