2.医者って小奇麗な老紳士だと妙に信用できるよね

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   買い物に出るだけと分かると安心したのか、ウキウキした様子で俺に肩をぶつけてくる。中年のノリがウザいけど、まあ仕方ない。  喜色満面の顔では悪い気もしなくて、俺は笑ってブラックを押し戻した。 「はいはい、じゃあさっさと帰って昼飯食べようぜ」 「うわぁ、楽しみだな~! 僕昼食は食べずに待ってようかな~」 「バカ! 食わないと駄目って言われたばっかりだろ!!」 「あー……そうだった」  メシが美味いって散々説明されてたのに、それでも俺の作る料理の方がいいらしい。そう言う所は正直ちょっと、嬉しい……と思わんでもない。  だって、料理の腕は黒曜の使者の力と関係ないしな。  しょぼい物しか出来ないけど、喜んで食べてくれる奴がいるってのは本当にありがたい事だ。例えそれがセクハラ中年でもな。  だから、まあ……。そこまで言ってくれるんなら、頑張ってみたい。  母さんが作ってた料理のうろ覚えでしかないけど、この世界の材料でスイーツとやらに初挑戦してみるか。 →  
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