無視されます。

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「あら、神崎くんじゃないの。ごきげんよう!今日も朝から元気そうね。」 「………。」 「今日は雪が降って、とってもいい天気ねぇ。」 「………。」 「………?」 「………。」 いやいや無言になっちゃったぁぁぁ! 「…え?なんで雪が降ってるのにいい天気なのかって?素敵じゃない。 一面雪景色、真っ白な世界が視界の隅から隅まで私達を覆い尽くす…そうよ、いわば地上の中での天国なのよ………! だから、良い天気っていうのよ。知ってた?」 「………。」 ……いやいや、なんか喋ろうや!! 独りでボケてそれの説明して疲れるわ! こんなの、メールしましたー、目の前で既読スルーされてますー、みたいなあからさまな無視じゃないですか! しかもちょっと、歩くの早すぎやで、君! 「あー、待ってー!神崎くん!」 おはようございます、皆様。 楠原詩織、只今絶賛片思い中でございやす。 待て待て、冷静に、真面目に考えろ、詩織。 こんなに話しかけたあげく無視されるって…どれだけ嫌われてるの、わたし?
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