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「うっわー、相変わらず隼人に嫌われてやんのー。そして、ガニ股のお前がお嬢様口調は似合わなすぎる。」
隼人とは、神崎くんの下の名前だ。
「なっ…!役作りよ!!似合う似合わない関係なくっ!」
神崎くんに置いていかれて萎える私に声をかけたのは、神崎くんの幼なじみである次郎。
次郎は、私をからかってきたり、今みたいに馬鹿にしたり、よくわからない奴なのだ。
しっかし、こやつ…!
私の努力を無駄なものと思いやがって…!
私がどれだけ頑張ってると思ってるのよ!
「…てかさぁお前、何か悪いことしたのか?こんなに嫌われてる人は初めて見た。」
「……うーん……。」
The 考える人…に私はなる!
神崎くんは、明るいほうだと思う。
次郎と他愛のない話をして普通に笑うし、女子とも喋らなくはない。私を除いて。
全くだよ…次郎と違って、ただの明るい人じゃないんだから。
「笑顔がかっこよくて、目が透き通ったような黒色で肌がいい感じに焼けてて、ちょっと明るめの茶色い髪をしてて、えくぼが可愛くて、背が高くて、運動できて……(以下ほぼ略)更にっ勉強もできなくはない…。できるともいえない。はー、私の神崎くんサイコー!!」
「心の声がだだ漏れだけど…。隼人はまだお前のものじゃないし、勉強の所地味にディスってるぞ。」
「あら、解説はよろしくてよ。ツッコミもボケも説明も私の役目なのよ。」
「知らねーよ…。てかお前、The 考える人になったんじゃないのか。」
ハッ…そうだった…!
心読まれてるんだけど。
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