エピローグ 4side

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蝶は 悠さんが何回も何回も杭的な物を胸に差すから ……その穴から外へ出たんじゃないかな。 空高く舞い上がった蝶は、随分長生きだった。 ずっと、私の中にいたからこそ、長生きできたのかもしれない。 だから……良かったんだ。これで。 嬉しそうに……ヒラヒラと舞う。 それから…… すぅっと空に吸い込まれて行った。 真っ白だと思っていたけど…… 淡いピンクだったのかもしれないな。あの蝶は。 それとも、外へ出られて、ピンクに染まったのかな。 閉じ込めてごめんね。 ありがとう。 気持ち悪いだなんて思ってごめんね。 きっと、綺麗だった。 こんなにも。そう思えた。 そんな、私の恋だった。 「あれ? 今……」 「何ですか?」 「いや、何でも。綺麗だね、そのピアス」 「私も、そう思います」 「淡いピンクが……」 「そう、淡いピンクがね」 ──END──
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