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7月某日
蝉の鳴き声が鳴り響き、蒸し暑い日がまだまだ続くある日
「──被害者は鞄に入っていた免許証によりこの近所に住む佐藤裕美、職業は教師」
死因は首を強く絞められた事による窒息死
死亡推定時刻は、死後硬直からして昨夜の23時以降でしょうか。と検死官からの報告のあと所持品を手渡された刑事の名前は小林 剛巡査長
この春この所轄に赴任した新人刑事だ
そんな彼の傍らには無表情で被害者を見つめる女刑事は不知火響子。女性でありながら所謂キャリアであり、警部という立場である。
そんな彼女は、小林の教育担当に指定されたもののこの3ヶ月ほとんど口を聞いたことはない
彼女は、しばらく被害者の顔を見つめた後
無言で立ち上がると小林の元に来ると静かに口を開く
「じゃあ、あなたは周辺の聞き込みをお願い」
私は、単独で調べたいことがあるからと小林が呼び止める声に聞く耳もなく、どこかに行ってしまった。
急いで響子の後を追いかけようとした小林はもう一人の上司である佐々木 龍平警部がやめとけと制止された。
「えっ、ですが……」
「良いからやめとけ、彼女はちょっと不思議な人でね」
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