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今日も仕事が終わり同じ日々が繰り返される。
「カーイト。」
サオリが家の前で俺の帰りを待っていたようだ。
「急にどうしたんだよ。連絡くらいくれてもよかったのに。」
俺は不満気にそう言っているのにサオリはなぜか微笑んでいた。
「だって、今日は21歳の誕生日だよ。これ、プレゼント。誕生日おめでとう。」
今日は10月12日、俺の誕生日だった。朝起きた時は覚えていたが、仕事をしていて誕生日の事を忘れていた。
サオリからのプレゼントは長方形をした両手に収まらないくらいの物だった。
「開けてもいい?」
俺がそう言うとサオリが頷いたので開けてみた。
その中身は有名ブランドの長財布だった。
俺はその財布よりサオリの気持ちの方が嬉しかった。俺は幸せ者だ。早速俺はサオリにお礼を言った。
「こんな高いの、なんか悪いなぁ。ありがとう、サオリ。俺、サオリの事大事にするよ。」
母が交通事故に遭ってから、俺にとって大切なものはサオリだけだ。
サオリがいるから生きていける。
そう思う事も多かった。
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