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そうだ、ナルアブ通りを歩いていく前にロップを使おう。
これをリーネアに当てると、発現による発光を無効化することが出来る。
因みに、ロップを持つのはこの街で僕だけだ。
ファーレ通り、ものづくりが盛んな路地に僕の素性を知る数少ない人の内の一人がいる。
彼女が僕用に作ってくれたのだ。
彼女のことはまたファーレ通りに赴いた時にでも紹介しよう。
僕がロップを愛用しているのは、取材を容易にする為だ。
余所者の印が見えなければ、どの路地を訪ね歩いても障害なく溶け込むことが出来る。
必然的に手元に集まる情報も増える。
僕が作品を認める上で、ロップは欠かせないものなのだ。
但し、ロップも万能ではない。
他の路地の住人だと疑われた時点で効果は消えてしまう。
故に、一挙手一投足をその路地の色に染めなければならない。
「おっ、そこの兄ちゃん、俺と1ゲームどうだい?」
おっ、早速のお誘いだ。
「いいですね、是非。」
約束の時間まで少し時間がある。
少し遊んで行くとしよう。
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