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かちゃ。
かちゃ。
かちゃ。
かちゃ。
足の向くまま、気の向くまま、何となくレンズの向いた先でシャッターを切ってみる。
色々なモノが僕の手によって切り取られていく。
我が物顔で路地を横切るカルガモ、喫茶店の揺らめく看板、ノラ猫の縄張り争い、ゆったりとカーブを描く階段、壁に張りつくカエル、寝ている街灯、エトセトラ。
僕に文を起草させる何かは転がっていないだろうか。
宛ら宝探しのようだ。
ジャコン、ジー。
宝探しをしていた僕のすぐそばでシャッター音がした。
目線を送ると、1人の少年が僕にカメラを向けていた。
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