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そうこうしているうちに授業が終わり周りのクラスメイト達がバタバタと動き始めしんとしていた教室が賑やかになった。
何となくこの時間は好きじゃない。
僕は机に伏せて顔を隠した。
ワーワーギャーギャー騒がしくて僕の耳には中々の騒音にしか思えない。
正直早くこの時間が終わらないかなと思う。
幽霊もそうらしい。なんとなく憂鬱そうな顔をしながら手元の本に目を落としている。
常に本を読んでいるが何を読んでいるのだろう?
最近は本当隣の幽霊への興味が尽きない。
これが恋ってやつか?
と考えていると何やら女子達の不穏な会話が聞こえてきた。
「 ---あれ、マジらしいよ?……死んだって」
「えっ? マジで?」
「うん。最近来ないなって思ったら自殺したって」
「えー……うそー……いつ?」
「さぁ……葬式とかも親族でやるから来るなってはっきり親が言ったらしくって先生達もいつだったのかわからなかったんだって」
「そうなんだー……ついでにあいつも死んでくれないかなぁ」
「こら、聞こえるでしょ、大きい声で言わないの!」
女子の視線が幽霊の方へ向いていた僕もなんとなく幽霊の方を見た。
幽霊は表情を変えていないがその手は微かに震えていた。
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