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『大丈夫?』
その様子が気になって僕は幽霊に再度ノートの字を見せた。
幽霊は本から目を離しこちらを見ると無言でノートを書いて見せてきた。
『もう慣れた。』
『慣れるものなの?』
『そういうものだよ。昔からだから』
幽霊は顔色ひとつ変えないが視線をなんとなく落とした。
本当は平気じゃないのだろう。
なんとなく僕はそう思った。
『君、大変だね』
幽霊はその文字を書いたあと酷く考え込んだ様子を見せた。
それこそ休み時間が終わるぐらいまで。
授業が始まってからも幽霊は僕を見はするが何か言うことはなかった。
その日の帰り際になって幽霊は一言僕に言い残した。
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