0人が本棚に入れています
本棚に追加
1980年夏に安達丈二が転校前の高校卒業アルバムを入手して同級生の伊崎祐実に電話。安達は祐実とは異なるクラスであり言葉を交わしたこともなかったが、文化祭で注目されていたことを思い出し、会うことになった。
安達はアダージョと呼ばれていた。
以下、安達がY、祐実がX。
YはXと2回目に会った時に「結婚を考えている相手がいる」と打ち明けられる。これはYの心を揺さぶるXの狙いがあったとされるが、恋愛感情の無いYはXの話に淡々と対応した。車で帰る際にXは車を停めて助手席のYに強引にキスをしようとしたが、この時はYが拒絶した。2人が3回目に会った時に、Xは女性交際に慣れていないYを強引に誘ってラブホテルで肉体関係を結び、YとXの交際が始まる。
1984年夏に、安達は叔母、浅子に子持ちのとの交際を打ち明けたことがきっかけで、安達の親である光良と加奈子の耳に入り、光良と加奈子は、祐実が安達との交際が不倫関係になっているために祐実と別れるように安達に求めた。また、祐実が光良の資産状況だけでなく、加奈子の実家の資産状況をも調べており、そのことを知ったD加奈子は私立探偵、尾崎裕二に祐実Xの調査を依頼していた。
しかし、8月に祐実が安達の親光良・加奈子に会った際に礼儀正しく貴婦人らしく振る舞ったり、夫と離婚して安達と再婚することを約束する「事実確認書]」を作成したことで、光良は祐実を気に入るようになり、加奈子も祐実に対する姿勢を軟化させた。
安達は祐実との肉体関係について「いずれ養子を迎えて家を継がなければならないと自覚しているため、X祐実とは結婚できる相手ではない不倫関係であるため、恋愛におぼれてはいけないと自制していた。でも親が養子縁組した相手と結婚するまでに、1度くらいは恋愛経験をしてみたいという気持ちがあった」「祐実から夫との離婚について計画を聞かされる一方で自分にプロポーズしてきたため、不倫だから申し訳ない、結婚を望むのはいけないという気持ちが無くなる一方でXに対する恋愛感情がだんだん大きくなり、自制心が薄らいでいった」と述べている。
最初のコメントを投稿しよう!