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いつから僕は失神していたんだろう。そして何をしていたんだろう。エメドラちゃんの質問に、僕はこたえる事が出来なかった。思い出そうとすると、やっぱり頭がボーっとしてはっきりしなくなるのだ。
「ねえ、ここで何をしていたの?」エメドラちゃんがまた同じ質問をした。
「分からないんだ・・・・・・」
「ハー、こりゃ熱さと脱水症状で少しおかしくなってるんじゃ無いか。やっぱりグリーンエメラルドドラゴンの癒やしの力で治してやりなよ」ブラカスちゃんが言った。
「ううん、そんな事無いよ。わたしは実はさっき、少しだけ魔法を使ったのよ。だけど便器ちゃんの体の中から、魔法の効果が作用している反応は無かったんだもの」エメドラちゃんが答えた。
「そうか、それじゃあまだ体力が回復してないんだけだな。もうちょっとオレたちのアムリタが必要なんだよ」
ブラカスちゃんはそう言うとコップを取り出して、口の中に水を含んだ。
「ダメだよブラカスちゃん!」
エメドラちゃんは突然、ブラカスちゃんの手からコップをはたき落とした。コップの水が砂漠の砂に吸い込まれていく。
「何だよ、もうちょっとだけなんだから大丈夫だよ」
「嘘だよ、ダメに決まってるじゃ無い。ブラカスちゃんのアムリタはもう限界まで搾り取られているのよ。これ以上アムリタを消耗したら、ブラカスちゃんのほうが死んでしまうわ」
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