うそつき日和

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「あーあ、こんな会社辞めようかな」 なんて、心の中で叫ぶ。 そうだ、私は今日、嘘をつくんだ。 「商談は、成功させなければ、ならない」 なんて、課長から話を振られたとき、私は酷くそれを睨んだ。 そのこと自体を、私は気づいていなかったけれど、同期の狭山に言われて気が付いた。 彼は、カップドリンクを私のもとへ持ってくる 「大丈夫?」 狭山は私に声をかける。 「ちょっと、思うことがあるんだけど」 「僕に?」 「いや、課長に、かな」 私は、ぼそりと彼にため息のような声で話しかける。 そっと立ち上がり、彼の持っているカップドリンクを受け取る。 「休憩室、行ってもいい?」 彼は首を縦に振った。私はそのまま、立ち上がる。 休憩室はそう遠くないところにある。彼はそこでカップドリンクを買ったのだと思う。そもそも、そこ以外に会社内でカップドリンクを売っているようなところを私は知らないからだ。 「この前の、企画。課長から駄目だしがあったんですよ」 「具体的には、どのような」 「その企画では、少し時間がかかるのではないかって」     
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