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「禅、るるか好きだね~」
いつの間にかもう一人の幼馴染、一条恭平が俺の隣にいて鞄についているるるかのラバーストラップをいじっている。
「こら、るるかを引っ張るな!」
俺は恭平の手を掴もうとすると、さらにぎゅっと握られた。
「ねえ、るるかって浮気しない、好きな子に一途な子…?」
口元は笑っているのに恭平の目が全く笑ってない…。
「好きな子は今のところ、いないらしいが、るるかはそんなこと絶対しない!俺が責任を持つ!なんだって正義の味方だからな!」
それに今るるかは忙しいのだ。恋なんてしている場合じゃない、あの世界には倒す度に次の敵が送り込まれているから、本当に忙しいのだ。
「そっか、正義の味方だからそんなことしないよね!」
天使のように愛くるしく笑う恭平。今すぐアイドルになれる顔のまま、衝撃発言する。
「好きな子のためなら、体にGPSつけれるよね…?だっていつもどこで何してるか知っておきたいもんね…」
さすがあの嫉妬で鬼になった橋姫の息子。歪んだ愛は健在です。
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