これが俺の日常…だったはずなんだ。

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いつもは遊びに誘ってこないナオちゃんが俺をこんなところに誘ってきたということは、何か理由がある気がして聞いてみることにする。 「そういえばナオちゃん、なんか俺に話でもあったの?」 「ふえ!?あ、あの、そのぉ、あ、る……。」 前髪を弄りながら照れるナオちゃん。話し方は本当に女々しいが男である。…男である。 「えと、僕…好きな人ができたんだ。」 「え!そうなの?…….だれ?」 俺は少し期待して聞いてみるものの俺ではない事は分かっていた。なんとなく、だけど。 「実は、クラスの綾ちゃんが好きなんだ。」 「あや……あやって、綾のこと!?水嶋 綾?」 「うん……。」 意外だ。女装なんてしているから男が好きなんだろうと勝手に思い込んでいた。そうか、中身は男なんだな。 「綾、のどんなところが好きなの?」 「優しくて、頼り甲斐があって、雰囲気とか好きだなあ……可愛いんだあ……。」 ……純粋だなーなんて他人事のように思っていたが、実は他人事ではなかったり………。 綾は何ヶ月か前からセフレとなっている子だ。ナオちゃんの言うとおり可愛くて、清楚なんだが、実は結構色んな男と遊んでいる。 なんというか、ごめんねナオちゃん……。俺、今日も実は誘われていたんだ…断ったけど。これを言ってしまったらナオちゃんはどう思うんだろうか、、多分泣いてしまうだろう。
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