これが俺の日常…だったはずなんだ。

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でも、これを聞いて俺にできることが何かあるのかな。 「それで…俺はどうしたらいいのかな。」 「え?ううん!話聞いてもらいたかっただけなの。」 えへへとい言って照れ臭く微笑むナオちゃんは素直に綾が好きなんだなって思った。それから1時間くらいマックでナオちゃんと居座ってバイバイすることにした。 ◇ ◇ ◇ 帰り道、俺はスマホを弄りながら歩いて家に向かっていた。すると前から見るからに怪しい人物が歩いてきている。 キャップを深くかぶり、サングラスをしていて格好はラフだが、キョロキョロと挙動不審なのがまた不審者アピールしているようなもんだ。 「あ!」 俺がじっとその人を見つめていたせいか、その怪しい人物は俺を見て声を発した。 「いやー探したよ。君が高橋君だよね!」 「あ、はい。え?」 俺の名前を言われたのですんなりと答えてしまったが、何故俺の名前を知っている?俺が見る限り、知り合いではないはず…だ。確証が持てないのはサングラスと帽子のせいだ。 「あ、ごめんごめん。誰だかわからなかったよね。僕だよ僕。」 そう言ってその人物は帽子とサングラスをとった。 確かに俺の知り合いではなかったが、俺の知っている顔ではあった。いや、全国民が知っているんではないだろうか… イケメンアイドルグループのシャイニーズ事務所の中でも有名なSKYというグループの5人の中の1人だった。
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