これが俺の日常…だったはずなんだ。

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「金子 裕哉(かねこ ゆうや)…」 「ん?なに?それよりも早く行かなきゃ遅れちゃうから行こう。」 口からこぼれたのは有名な名前でそれに反応するってことはこの人が本人ってことで…。俺は驚いて放心状態になっていたが、金子裕哉に手をひかれたことによって我に返る。 「あの!…ちょ、ちょっと待ってください!!」 「え?」 金子裕哉は歩く足を止めてこちらに振り返った。その顔はとっても整っていてこの人が王子様キャラであることに納得できる。 髪は金髪で何もセットしていないせいかさらさらとしている。俺よりも背が高くてイケメンボイスなのが羨ましい。 「あの、何のことだか知りませんが俺じゃないと思うんです。」 「え?でも高橋君だよね?高橋 陸(たかはし りく)君…」 「すみません、違います。俺は高橋 洸です。」 俺がそう言うと、やっちまったという顔をして申し訳なさそうに頭を下げた。 「ごめんなさい。ここら辺でその子と待ち合わせしてるんだけど初めて会うものだからイケメンを探していたんだよ。」 「は、はあ…」 「本当にすまないね。何かお詫びでも…」 「金子さーーーん!すみません!遅れてしまいました!!」 俺の後ろから勢い良く走ってくるそこそこ顔の整った男が1人。恐らくこの人が高橋陸。シャイニーズ事務所に入る新人なんだろうか?そんな人に会えるなんてすごいな…
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