俺は断じて受けではない

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「…はい。今流行りのパンケーキだよ。」 俺と金子裕哉の前には5枚のパンケーキが積み重なった上に生クリームとベリーソースがかかっていて、周りにはイチゴやブルーベリー、ラズベリーなどのフルーツが添えられている美味しそうなものが置かれた。 「美味しそう…」 「見た目通り美味しいよ。春吉さんの作る料理は何でも美味しいんだから。」 「そう言われると照れるな。」 なんて言う割には爽やかに笑っていらっしゃる春吉さん。俺はナイフとフォークを手に取り、パンケーキを切って口へ運ぶ。 「ふぉ!…おいしい。」 そう言うと春吉さんは笑って俺の口の端についていたクリームをハンカチで拭き取った。俺はハハ…と笑いながら口の周りにクリームがつかないように気をつけてまたパンケーキを口にいれた。 「うますぎる。俺、週一でここ通います。」 「それは嬉しいな。」 「じゃあまた僕と会えるかもね。」 「あ、別にそれは期待してないです。」 と言うと明らかに凹んでいる金子裕哉。が、すぐに立ち直って苺を口へ運んでいた。 「裕哉君は本当によくここにくるからねぇ。私としても心配だよ。」 「そういえば2人はどんな関係ですか?」 気になったことをちょっと質問してみた。
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