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マネージャーHは、タケルが自分の先輩をも巻き込み五人も連れて直訴しに来たこと、さらに新人のマリアまでいることに驚いた。窮状をみんなから聞いたHは、他のシステム開発に没頭していてBに任せっきりだったことを素直に反省した。
「遅れ気味とは聞いていたが、Bくんには『頑張れ』で済ませていた。本当に謝る」
「部長からは何も聞いていなかったの?」
「ほとんどない。報告はBくんからだ」
「これを機会に、現場に足を運んで、もっとみんなを見て欲しいわよ」
「約束する。……そうだ。別のシステム開発に、凄腕のパートナーさんを入れようとしていたんだけど、君たちのほうへ回そう」
「本当ですか!?」
タケルたちは目を輝かせた。
「何人来るのかしら?」
Hは人差し指を立てた。
「一人。女性だよ。Bくんの補佐に入ってもらう」
その言葉に、タケルたちの目から輝きが失われていった。
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