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だが、Hの後ろに誰もいないので、まさか小人ではなかろうかと、誰もが彼の後ろの方へ視線を送る。様子がおかしいことに気づいたHは振り返り、ドアの後ろに隠れていた彼女を呼び出した。すると、黒に身を包んだ中学生くらいの背丈の少女が現れた。
「ゴスロリ……」「マジで……」「イベント会場で見るのと同じ……」
ヒソヒソ声がマリアの周りから聞こえてくる。
カンナは、赤髪のロングヘアで黒縁の眼鏡をかけている。雪肌が西洋人みたいで、チークはおそらく入れていない。
それよりも、なんと言っても目を引くのは、黒を基調としてレースとフリルがふんだんに付いた服装。確かに、ゴシックロリータの典型の服装だ。
首から十字架を下げている。指にはめている銀の指輪は、もしかするとドクロのデザインかもしれない。
さあ、これから一緒に仕事するに当たって、なんて声をかけようかと、みんなは困惑顔になった。
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