共にこの誘拐を成功させようではないか!

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共にこの誘拐を成功させようではないか!

「‥‥と、言うこと。分かった? 今までの状況だけでも『これだけの事』が推測出来るんだよ?」 光一の表情は『得意満面』といった風情だ。 「まぁアレだね? 機種によって顔料の配合が微妙に異なる家庭用インクジェットプリンターを使わなかったのはヨシとしても、オジさんの言うレーザープリンターも初期型の複合機なんかを使ったら『希少性』が高いから、一発で足がつくよ? ‥‥その辺はどうなのさ?」 「‥‥仰せのとおり『希少性の高い』複合機だよ‥‥ったくっ!」 まるで『主導権は自分にあり』と言わんばかりの態度に、オレは口を尖らせた。 「あ~あ、やっぱりかぁ‥‥ダメだねぇ。もっと第三者的にモノを見ないとさぁ‥‥これじゃぁ犯人(オジさん)が特定されて、とっ捕まるのも時間の問題だね」 この野郎‥‥言いたい放題言いやがって! チクショウめ! 反論出来ねぇのが余計に腹が立つ! 「で、どう? ボクと協力しようって気になった? 人質(ボク)と組めば、成功の確率はウンと上がるよ。それに、少なくともオジさんよりはボクの方が『こういう事』について頭が回ると思うんだ」 「う‥‥っ」 確かに、それはそうだろうと思う。     
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