私刑屋

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「私が受けた15年にも及ぶ屈辱。お義母さん、そう簡単にはチャラにはするものですか」 由子は姑の腹を蹴りあげた。 「ぐぇ~」 猿ぐつわをされていても姑から悲鳴が漏れる。 「さてと、今度は爪をひとつずつ剥がしてやろうかな」 「由子さん、やめて!ゆ、許して!」 「おっと、猿ぐつわが緩んだのね」 「………」 雅子は再びきつく締められた。 「Xさん、ペンチを持って来たわ。このどしがたい女の爪を剥がしてやって」 じわじわ、ゆっくり、ゆっくりと姑を由子はいたぶりたいようだ。 「いえ、余り長引くとよくない。私にお任せ下さい」 「じゃあ、そうするわ。私の長年の怨みはこんなものではちっとも晴れないけど、あなたがそう言うのなら」 「ひ、ひぃ~!」 雅子はXと呼ばれた男に軽々と担ぎ上げられた。
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