第3章

2/20
1129人が本棚に入れています
本棚に追加
/73ページ
今日の仕事の相手は、油こっい中年のおっさんだった。 激しくピストン運動するたびに、波打つように出っ張った腹が揺れる。 「…ぁ…あんっ!!」 全然気持ち良くないし、 不感症になったと思うくらいに、何も感じなかった。 顔が近づくたびに、ヤニくさい加齢臭のような臭い。 ………気持ち悪い。 「あぁ!やぁあんっ!らめぇ…イッちゃうぅ!!」 我ながら、わざとらしい演技に反吐がでそうだ。 「好きだ…」 お決まりの安ぽっい台詞。 アイツだったら、もっと情熱的で、 同じ台詞でも相手が違ったら、捉え方が全然違うんだ。 『お前のことが…好きだ…』 ズクンと、下半身が熱を帯びた。 アイツの声を思い出しただけで、身体が熱くなる。 「んあっ!あっ!ああぁっ…!!」 自分でも後孔が、キュと締まったのが分かった。 勢いよく精液が飛び散り、 それに続いて、男優もナカに迸りを注いだ。 快感の余韻で、 身体がビクビクと震える。 …ありえねぇ アイツの顔が頭に浮かんで、イッてしまうなんて。
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!