第4章

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緊張と不安で身体が震える。 俺の緊張をほぐそうと、樋口大貴が一生懸命になって喋りかけてくれた。 椅子に腰かけた俺を、後ろから覆い被さるように抱きしめられて。 めちゃくちゃ顔近いし… 服の上からでも、程よい筋肉がついてることが分かる。 見た目は可愛いらしいけど、俺なんかよりずっと男らしい身体してるし。 「ゆうちゃん…リラックスして…」 「…っ…はぁ…ん」 耳許に吹きかけられる熱い吐息。 肩に触れられただけで、たったそれだけのことで甘い刺が走る。 「あっ…ん…さわ、んないで…」 これも媚薬の効果なのか… 撮影前に飲まさた媚薬は、即効性の物なのか効き目がやたらと早い。 まだ本番にもなってないのに、身体が熱く火照ってくる。 「んっ、」 視界が遮られたと思ったら、樋口大貴の顔が近くにあった。 唇が触れて…… 噛みつくような荒々しいキス。 がっちりと後頭部を固定され、深くて長いキスに意識が朦朧としてくる。 「…っ…ふぅ…んっ…ん」 掻き回される舌が熱くて、火傷しそうだ。 きっと、これは媚薬のせい… 「んっ…ぁ…はぁ…ん」 名残惜しげに離れた唇から、銀の糸がだらしなく尾を引いた。 濡れた唇が、やけに生々しい。 「すげー物欲しそうな顔してる。見てるだけでイッちゃいそう…めちゃくちゃに壊したくなるよ…」 「うっせぇ…バカ…」 「今すぐ押し倒したいけど、楽しみは本番に取っときゃなだね」 見た目の可愛らしさに、惑わされていたけどこいつ、樋口大貴は…思うよりも男らしい奴かもしれない。
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