変わり果てた大切にしていた愛しい後輩 side 大地

6/6
426人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「大地、徒歩10分の駅前のタワマンの最上階を抑えといたから。社員価格で多少はお勉強させて頂きました。今日は午後は新生活の準備に時間を使って。明日からは朝からこき使うから」 雅樹とオフィスビルを出て、近くの日本料亭に入る。 久々の日本食を食べる。 新住まいについて雅樹に徒歩15分以内のところを頼んだら、タワマンの最上階1億円の物件を買わされた。 これから馬島建設で定年退職までいるつもりだから近くて便利なのは助かる。 だから、そのまま話を進めた。 大学院博士課程時代から一級建築士として勤めていたから貯金は溜まる一方で、税金で引かれて減る一方だから、億ションで貯蓄を減らす方が無駄な損失が減ると思う事にした。 雅樹と別れ、今日からの新居に向かう。 カードキーで最上階は部屋ごとにエレベーターが違う。 車の駐車場もついていて、地下には高級スーパー、一階には電気屋に書店、イタリアンと和食料亭がテナントとして入っていた。 タワマンは備え付けで最新の高機能家電がついていて、事前に雅樹が人気インテリアコーディネーターにカーテン含む家具一式を揃えてくれていたから、必要なのは衣類ぐらいで、行きつけだったブランド店でスーツや普段着を購入した。 キートンでスーツを新調しようと入ると、悠希が着ていたものと同じものが展示されていた。 中学生用のスーツで、悠希が男装していても華奢な女性と改めて気づく。 肩幅も狭く、腰回りも細い。 キートンのKBシリーズを7着ほど購入し、カッターシャツ14まいとネクタイも10本購入した。 雅樹が俺の補佐に悠希をつけると言っていた。 悠希が俺に対し、どういう対応をするか、怖かった。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!