プロローグ

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男なんて…、飢えた狼だ。 あんな、欲望の塊に、わたしは負けない。 女を卑下し、力で押えこもうとする。 大学時代に、慕っていた先輩から、無理矢理身体を開かれたわたし。 大好きだった先輩を嫌いになり、憎んだ。 あれから、男を軽蔑して、生きてる。 体格も力も、どうやっても男に及ばない女という性。 女に生まれた自分の不運に憎んだ。 小学生の時に、スーパーで売ってるうずら卵を温め、2羽のウズラを孵化させて、育てた。 ♂と♀の2羽。 大事に飼ってた。 でも、♂の求愛が重くて、♀が耐えられなくなり2歳で亡くなった。 2羽は、仲が良いツガイだった。 でも、♂の求愛行動が重く、♀は命を縮めた。そして、亡くなった♀を追うように♂は死んだ。 2羽の恋路を見てた小学4年生だったわたし。 ♂は性欲の塊で最低と思いつつ、愛していた相手がいないと生きていけない。 ♂は♀に欲望をぶつける事で自分を維持してる。 わたしは男の欲望をぶつけられる存在にはならない。 長く連れ添う夫婦、奥さんに先立てると旦那さんも、後を追うように、亡くなると、統計的にも出てる。 夫に先立たれたケースではそんな事はない。 男は女に依存する。 そんな男の性の傲慢で依存するところを、わたしは軽蔑した。 わたしは、1人で生きていく。 相澤 悠希(あいざわ ゆき) 28才♀ 見た目は美少年な、一級建築士
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