仕事の技術を学ぶためと割り切り補佐に着く side 悠希2

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仕事の技術を学ぶためと割り切り補佐に着く side 悠希2

相馬大地の完璧な建築デザインとアイデアに、完璧なプレゼンと資料を見て、自分の実力が、大地先輩の足元にも及ばないと気づく。 わたしは、大地先輩の大学院博士課程を卒業する時点に力に及ぶか及ばないぐらいの力量しかない。 社内コンペが長引き、遅めに昼休憩に入った。食欲が湧かず、職場の自分の席で、大地先輩が作った資料を見て、何度もため息をつく。 これからは大きなプロジェクトは全て、大地先輩のデザインが選ばれるだろう。 わたしの案は通りにくくなる。 明日からはしばらく居なかった課長に大地先輩が着くから、大地先輩に訂正した設計図等を提出しないといけないと思うと気が重い。 本気で転職が頭によぎる。 昼休憩が終わり、次のコンペに向かって、デザインの作成を開始する。 でも、大地先輩のあのデザインの素晴らしさを見た後だと、わたしの思いつくデザインがちっぽけに思え、手が進まない。 頭を抱えていたら、雅樹専務が建設デザイン設計課に来て、わたしを呼んだ。 嫌な予感しかしない。 空いてるミーティング室に連れて行かれる。そして、まさかの辞令…。 大地先輩の補佐に任命された。 雅樹専務どころか誰にも、あの夜の事は話してない。 わたしが髪をバッサリ切り男っぽい格好を始めたのを、大地先輩がアメリカに経ち、失恋したからと周りに思われた。
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