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夜が明けるまで行為を繰り返したあと、ベッドに横たわる彼女に布団をかけてコンビニに向かった。冷凍棚から全てのロックアイスを買い漁り、部屋に戻った。
ベッドに横たわる彼女にただいまのキスをして、浴槽を氷で満たし、その中に彼女を寝かせた。
通販サイトで解剖器具を購入し、翌日配送を指定した。
浴槽の中の彼女の様子を確認し、近くの酒屋に出かけた。業務用のロックアイスを大量に買い漁り、部屋に戻って浴室の床に積み上げた。浴室の中は真夏だというのによく冷えていた。
冷房も惜しみなく使った。機械的に彼女を『保存』しながら、頭の中で彼女の最後の言葉を反芻した。
どれほど時間が経ったかわからない。
配達された白い箱を開封し、解剖器具を台の上に並べた。白いビニールシートを浴室の床に広げ、浴槽から彼女を抱き上げてその上に寝かせた。
彼女の冷たい肌をゆっくりと撫で、その感触を確かめた。両の乳房の中心から下方へと指で辿り、白い腹にメスを入れた。溢れ出した赤い雫が真っ白な肌をつたい、ビニールシートに流れ落ちる。その様子は酷く美しく、幻想的に感じられた。
切り開いた腹に手を入れて、内臓を丁寧に取り出した。
あれから何も食べていないから、俺は空腹なはずだ。
彼女の血をグラスに注いで飲んだ。柔らかい肉を、臓物を調理して食べた。
脳も身体も機械的に作業を続けているのに、気がつけば何度も嘔吐していた。
俺は咽び泣きながら、彼女の願いどおりに彼女のすべてを喰らい尽した。
そして彼女は、俺のものになった。
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